肥後守を買った

中国

先日、兵庫県は三木市で「肥後守」を購入しました。
巷で有名な小型ナイフですね。
有名ゆえに、中国製の偽物も出回っているという……(゚Д゚)
私には縁遠いですが、ここ数年キャンプ界隈でオピネルと肥後守が並んで人気なようです。
私は鉛筆削りが目当て!

肥後守が購入できるのは、こちら「道の駅みき」です。
兵庫県の三木市、国道175号線から通じるところにある道の駅。
地場産業である金物関連の特設売り場があり、その1つに肥後守が売られています。

「肥後」守なのになぜ兵庫なのか

肥後というと、普通は熊本県が思い浮かぶもの。
でも、熊本県ではなく兵庫県三木市、中でも平田というところで歴史が紡がれているのですね。
遡ると、明治26,27年頃に重松太三郎が鹿児島から平田に持ち帰ったナイフを改良して作ったのだとか。
それがなぜ鹿児島でも平田でもなく(別称「平田ナイフ」とも呼ぶようですが)肥後なのかというと、卸し先が肥後の国メインだったからなのだとか。1
詳しくは、「播州特産金物発達史 御大礼紀念」(工業界社 1928)にいろいろ書いてあるようですが、読めていません>_<
(国立国会図書館1回行きたいなぁ)

現状作っているのは1社だけ

そんな肥後守ナイフ、全盛期は複数社が組合を結成して生産されていましたが、今では永尾かね駒製作所のみが生き残っています。
廃刀令……ではなく戦後の「刃物を持たない」風潮によって、小型ナイフの文化が廃れていったからですね。
鉛筆削りも、今や専用の削り器が主流……ナイフで手削りなんて絶滅危惧種でしょう。
軽犯罪法や銃刀法で取り締まられる、というのもあって、ごく一部の需要しか最早ありません。

一応他社ブランドとして英雄刃物の肥後守ナイフがありますが、OEM品で実質はかね駒製ですね。
(OEMの方がお安いという(;´ω`))

かね駒刻印の肥後守は金物展示館で

OEMではなく、本家を買う場合は店頭が良いと思います。
Amazon等ECサイトでも買えるには買えますが……これは後述。

1000円台から万単位まで、数多くの種類が並んでいます。
私は肥後守で鉛筆を削れれば良い程度の考えだったので、安いのを2本買いました。

個体差注意

この肥後守、1つ1つ手作りされているために、個体差が大きくあります。
購入時には、在庫から好きなものを選ばせてもらいました。
どこに個体差が大きく見受けられるかというと、「チキリ」という場所。

赤丸で囲っている部分がそうです。

このように、1つ1つ形が異なります。
中には、斜めに曲がったモノや小さめのモノなども。
できれば選びたいところですね。

個体差云々とはいっても、肝心の刃は問題ないとは思います。
仮に初期状態で微妙でも、適宜研ぐのが前提のものですからね(´ω`)

買うなら出来れば三木で……

出来れば店頭で買うのが良いという理由は、先に書いた個体差……というのが1つです。
ただ、それ以上にECサイト関連が微妙というのがあります。
もし買うとしたら、楽天に出品している業者か、ふるさと納税あたりでしょうか。

Amazonの転売屋は、ダメですね。
同一商品でASINの重複という不正行為をして出品している業者がちらほら。
訊きたいことがあったので問い合わせもしましたが、無視されました。
まともな転売屋ではなさそう、という印象です。

加えて、肥後守は最初にも書いたように中国製の偽物が出回っています。
これとか、これとか……。
刃が中国風のモノは分かりやすいのですが、本家に類似したものもあります。
実際、Amazonのレビューで画像が上がっているものの中にそれっぽいのもありました。

これとか、これなんかは、かなり似ていると思います。
正直、正直言って……画像だけだと区別できる気がしません(;◎ω◎)
チキリがピカピカに光っているのがおかしい、というのは分かりますが。
(チキリは炭素鋼そのままという感じで、基本黒ずんでいます)

インターネット上で買う場合は、出品者を見極めて購入するのが最低限求められるかと思います。
あるいは、ヨドバシなどでも買える英雄刃物(三共)のOEM肥後守がオススメですね。
ひとまず、偽物はネタ以外で買わないように(;^ω^)

私はとりあえず運転練習も兼ねて直接赴けて良かったです(´ω`)

脚注

  1. 永尾かね駒製作所(https://www.higonokami.jp/history.html)(2025年2月24日閲覧) ↩︎

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